「歯周外科ベーシックコース ~ SRPと歯周外科の基本と注意点~」
こんにちは、院長の近山です。
先日、セミナーを受講してきました。
「歯周外科ベーシックコース ~ SRPと歯周外科の基本と注意点~」
というタイトルで、歯周病について学んできました。
講師は藤本浩平先生で、ワシントン大学に留学し、
米国歯周病専門医の資格を持つ大変有名な方です。
SRPというのは、歯周病治療の一つで、
Scaling スケーリング
Root Planing ルートプレーニング
の略称です。
スケーリングは主に歯の表面の見える部位に行い、
ルートプレーニングは歯周ポケットの内部の処置です。
部位の違いはありますが、平たく言うとどちらも歯石取りのことです。
SRPは、ほとんどの歯科医院で歯科衛生士が行う場合が多いので、
セミナー受講者の半分くらいは歯科衛生士さんでしたが、
歯周病治療の核となる処置と言えるので、
今回、私も基礎から立ち返ってしっかり学んできました。
SRPに用いる器具であるスケーラーは
手用スケーラーと超音波スケーラーに分類され、
さらに手用スケーラーには
・鎌型(シックルタイプ)
・鋭匙型(キュレットタイプ)
・鍬型(ホータイプ)
・やすり型(ファイルタイプ)
・のみ型(チゼルタイプ)
といった様々な種類があります。
これほどまでに多くの種類があるスケーラーですが、
よく使用されるものは大体決まっており、
「グレーシーキュレット」というものになります。
今回のセミナーでも、それぞれの受講生が
マイグレーシーキュレットを持参し、
その使い方のレクチャーを受けました。
グレーシーキュレットは刃物であり、
カチカチに固まった歯石を除去するためには
その切れ味が非常に重要です。
プロの料理人がこまめに包丁を研ぐのと同じように、
私たちもキュレットの手入れとして
シャープニング(研ぐこと)を行なっています。
また、グレーシーキュレットは、
前歯や奥歯それぞれの根の形にぴったり合うように設計してあるため、
部位ごとに使用するスケーラーの種類が決まっています。
つまり、丁寧に手入れされたスケーラーを
部位によって正しく使い分けることが
SRPを行う上でとても重要であるということです。
当院では、いわゆる”お口のクリーニング”ではなく、
歯周病治療の一環としての”口腔ケア”という扱いで
歯科医師と歯科衛生士が連携をとりながら
患者さんの処置にあたっております。
歯周病だけでなく、お口のことでなにか心配事がありましたら、
お気軽にご相談ください。