医院ブログ
歯の外傷について学ぶ
こんにちは。歯科医師の佐藤です。
2ヶ月にわたり投稿していたCEセミナー・ニューベーシックコースのブログですが、
その最終回を先日受講してきました。
最終回は、「外傷歯の診断と治療」について学びました。
歯の外傷のよくあるケースでは、
小さい子どもが転んで前歯をぶつけることなどが挙げられます。
それで歯がぐらついた場合、心配で歯科を受診される方が多いと思います。
その際のお子さんの永久歯に施す治療次第で
その歯の寿命が一気に短くなってしまうこともあります。
そして、それがその後の生涯を通じた口腔環境に大きな影響を与えます。
そもそも日本の大学の歯学部における教育において、
「外傷」という科目はないので学ぶ機会はほとんどありません。
私も実際に授業があったかと聞かれた時に、
なんとなく口腔外科で学んだかな?小児歯科で学んだかな?という程度で、
一番学びが浅い分野であることを本講義で痛感し、
今回しっかりと学べたことが良かったです。
2日目の実習では、歯の外傷において統計的に多いとされる、
歯冠破折(歯の頭が折れた状態)に対する修復実習を行いました。
実習のため材料と歯の色は異なっておりますが、
実際の抜去歯牙を用いることで、臨床の流れをイメージすることができました。
仮に外傷の患者様が突然来院されたときも、手際よく対応できるようにしたいです。
今回でCEセミナー・ニューベーシックコースは最終回でしたが、
日本の歯科医療界の発展を最前線で牽引されてきた月星光博先生のもとで学びを得られたことは、
大変光栄なことでした。
「1本の歯を守る」
セミナーを終えた今だからこそ、言葉の重みを実感します。
改めて、歯科医師として日々の研鑽に邁進していこうと思いました。