グループ歯科医院主催、予防歯科の勉強会
そろそろ紅葉が見ごろとなる季節となってきました。理事長の遠藤です。
秋が深まり、快晴の祝日でしたが、
私が主宰しております「橋本会」という歯科医師勉強会において
当グループ歯科医師だけでなく、外部の歯科医師も数名参加してもらって、
西橋本院のナチュラルデンタルオフィス橋本のセミナールームにて
予防歯科の勉強会を行いました。
講師は新潟大学歯学部の先輩でもある、長野県で開業されている仲川隆之先生。
「削るカリエス、削らないカリエス」
というタイトルで、
1日かけて予防歯科の概念を勉強しました。
カリエス?
あまり聞かない単語だと思います。
カリエスというのは齲蝕のこと。
齲蝕??
齲蝕=むし歯
と思っていただけたらと思います。
齲蝕という表現も齲窩という表現も
Cariesという表現もCavityという表現も
専門用語過ぎて患者さんには伝わりにくいですが、
我々歯科医師が勉強するには必要になります。
今回の勉強会の目標が
1、カリオロジーを楽しむ!
2、切削基準を統一する!
カリオロジー???
カリオロジー = う蝕学
なのですが、日本の歯学部では大きな講座の中の1つの学問であり、
学生時代もそのことだけに注目して勉強する機会はなかなかありません。
今回の講師である仲川先生はそのカリオロジーを独自に勉強して
論文等をたくさん紹介していただきました。
こんなにカリオロジーについて喋れる歯科医師は日本においても
少ないのではないかと思います。
午前中は「カリオロジーを楽しむ!」
ということで、齲蝕学を論文とともに紐解いてくれました。
・齲蝕(むし歯)がどこの県に多いのか?
・齲蝕のできるまで
・齲蝕になってしまう原因 etc…
自分ではわかっていたつもりでも
知識が整理されてこれからはもっと深く
患者さんに伝えることができそうです。
ちなみにこれは歯科医師・衛生士も勘違いすることが多いのですが、
Q.齲蝕(むし歯)は感染症、生活習慣病どちらに含むのが適切でしょうか?
A.生活習慣病
この詳細についてはそれぞれ歯科医師が勉強しているので
気になった方は担当医に聞いてみてください。
午後は、「切削基準を統一する!」
ということで、外科的治療についてです。
外科的治療という表現の仕方も削るという作業は外科的治療になるので、
このように表現しており、
齲蝕(むし歯)も非外科的治療がありそれだけで治療が可能な場合もあります。
そんな外科的治療ですが、必要になるのは削る基準です。
歯科医院ではむし歯の可能性があったら、
何が何でも削って詰めるという印象を持っている方が多いのではないでしょうか?
歯科医療も日進月歩で、常に新しい知見とともに進化しております。
現在の齲蝕学だけでなく、歯科治療においては、
どの治療も診査・診断が大事です。
その必要な診査について細かく教えていただきました。
当グループではマイクロスコープが常備しているので、
こちらも診査を行うにはとても役立つ機器になりますが、
色んな角度から、いろいろな診査を行い、診断していきます。
この削る基準というのはなかなか正解がないのも事実です。
歯科医師により診断基準も違うことが多いです。
では、当グループのように多くの歯科医師が所属している場合はどうするか?
当グループでは診療終わりに歯科医師が集まり歯科医療について話し合い、研鑽を常に行なっています。
「切削基準を統一する!」
ということでたくさんの症例を見せていただき、
歯科医師全員で考えることができました。
早速本日の診療終わりに当グループでは歯科医師が集まり、話し合う予定です。
予防歯科。
ということを最近よく耳にすることも多くなったかもしれません。
大学時代も学ぶことはありましたが、
いろいろな予防歯科がある中で、
私としては仲川先生がおっしゃる内容が、
とてもスッと腑に落ちた内容でした。
当グループでは、今後このことを念頭に置きながら
自分の歯を残していくことほど大事なことはない。
という指針のもと、
南大沢だけなく、橋本、多摩地域の方々のお口の健康を守れるよう精進致します。