歯周組織再生療法を歯科医師・衛生士で学ぶ
暑い夏が終わり、秋の涼しさを感じるようになってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、院長の近山です。
先日、5月・7月に続き、日本歯周病学会専門医の寺嶋先生を
ナチュラルデンタルオフィスグループにお招きし、
歯周病治療の院内セミ ナーを行なっていただきました。
全3回の最終回となる今回は、
「歯周組織再生療法」がテーマでした。
歯周組織再生療法という言葉は、あまり聞き慣れないかもしれません。
クリーニングや歯石取り、生活習慣の改善や噛み合わせの調整などに代表される
歯周基本治療のみでは治癒できないほど進行してしまった歯周病に対しては、
歯周外科治療と呼ばれる、さらに踏み込んだ処置を行うことがあります。
歯周組織再生療法は、その歯周外科治療の中の1つであり、
歯周病によって失われた歯を支える骨などの組織を再生させる治療法です。
組織再生を促す薬剤や、骨の補填材、特殊なシート状の膜など、
数々の材料を駆使して、すでに 失われた組織の再生を図ります。
第2回と同じように、午前中の講義で再生療法の理論を教えていただき、
材料の使い方や手技の手順を徹底的に学びました。
午後には、ブタの顎の骨を用いて実習を行い、
実際の処置の勘所などを細かく教えていただきました。
ナチュラルデンタルオフィスグループの歯科医師と歯科衛生士が全員参加し、
知識と技術を共有し、レベルアップを図ります。
本物の材料を用意していただき、
より本番に近いシチュエーションで実習を行なうことができ、
とても貴重な経験になりました。
休憩時間すらも勿体ないと言わんばかりに、みんながブタの顎の実習に集中していました。
歯周組織再生療法はとても素晴らしい治療法ですが、
それに用いる材料は何でもできる魔法の薬というわけではないので、
適応症を見極めて正しく活用することが重要です。
そのためには、3回のセミナーを受けただけで満足することなく、
患者さんに確かな知識と技術をお届けできるように、
私たちは日々研鑽を続ける必要があります。
私が普段の診療で一番力を入れているインプラント治療は、
歯周病の知識と切っても切り離せない関係にあります。
寺嶋先生のような専門医の資格を持つ先生に指導していただいた経験は
私にとって非常に貴重なものであり、
ますます歯周病治療やインプラント治療にのめり込んでいくことと思います。
歯周組織再生療法は、前述した通り、誰にでもどんな症例においても
適応できる訳ではありませんが、
少しでも気になることがありましたら歯科医師・衛生士にお気軽にご質問ください。