歯科医師として学び続けるということ
こんにちは。
歯科医師の佐藤です。
先日、愛知県で開業されている月星光博先生主宰の
CEセミナー・ニューベーシックコースを受けて参りました。
第1回目は、歯周病学でした。
月星先生は、日本で歯周病治療がまだ確立していなかったような時代から、
歯科医療の研究や臨床が進んでいるアメリカやスウェーデンで学ばれました。
そんな先生は、今や日本では歯周病治療をはじめ、
根管治療、歯牙移植などいわゆる保存治療という分野において、
非常に有名な先生です。
初日は座学を、2日目に実習をメインで行いました。
換気、席間隔など、感染対策は十分に行った上での対面講義でした。
歯周病治療は、今日においてはガイドラインが確立されているため、
例え歯科医師の勉強グループ(スタディグループ)間等で流派は違えど、
治療の根本や基本的な原則は大きくは変わりません。
月星先生は、特に基本的な部分に重きを置かれている先生と感じました。
基本的な部分で大事なことは、
セルフケア、スケーリング、メインテナンス、の3つです。
PCR(歯垢の残っている歯面をパーセンテージで表したもの)が悪ければ、
セルフケアが正確に行われていなければ、
我々がどれほど尽力を尽くそうと、
進んだ歯周病を根本的に治すことは難しいです。
正しいセルフケアが確立した上で、
衛生士が歯石を確実に除去し、
自身ではセルフケアが難しい部位、経過に気をつける必要がある部位を、
検診の都度、患者さんと共に細かく確認していきます。
文面だけ見れば当たり前に感じますが、
その基本を完璧にこなすことは、
応用的なことを学ぶ前の大前提でもあり、
月星先生のように極めようとすればするほど底なし沼のように深く広がっていることを実感しました。
2日目の実習では、
衛生士が普段行っているSRP(歯の根についている歯石を除去したり根の面を綺麗にする治療)
の模型実習と、SRPで使用するハンドスケーラーを研ぐ実習を重点的に行い、
衛生士が普段から行なっていることやその奥深さを理解することができました。
月星先生の45年間に及ぶ歯科医師人生で積み重ねられた症例の数々は圧巻・衝撃的であり、
そして医療人としてのマインド、今もなお現役で邁進される志の高さには脱帽でした。
私自身も、歯科医療に対するモチベーションが上がりました。
このコースはまだ残り2回ありますが、
次回は私が一番楽しみにしていた根管治療のセミナーがあるので今から非常に楽しみです。
歯科医師はこのような歯科医療の勉強を常にしておりますが、
それは日々の患者さんに少しでも良い歯科治療を提供したいからです。
セミナーを通して成長させていただき、患者さんに必要とされる歯科医療を行えるよう日々精進します。