『切開・剥離・縫合の基本から応用』
今年もいよいよ残りわずか、新年に向けての準備はいかがでしょうか。
こんにちは、院長の近山です。
先日、『切開・剥離・縫合の基本から応用』というセミナーを受講しました。
講師の先生は、歯周病やインプラント分野で専門医資格を持つ松田哲先生です。
みなさん、歯医者さんで1番よく行なわれている治療はなんだと思いますか?
地域差や歯科医師の治療方針の違いなどもあるため、
個人的な見解になりますが、おそらくむし歯治療が最も多いと思います。
ですが、それ以外にも私たちは色々な治療を行なっています。
被せ物の治療、歯周病治療、根っこの治療、
抜歯、入れ歯を作る、矯正治療、インプラント、etc.
パッとイメージしやすいものを列挙しただけですので、
実際にはもっと多くの項目があります。
その中で、日常的に外科的な処置が多いのも歯科治療の特徴です。
抜歯やインプラント治療は言わずもがなですが、
実は、歯周病や根っこの治療にも外科処置が必要になるケースもあり、
私たちのような一般の歯科医院でも日常的に外科的な処置を施しています。
したがって、外科処置の根幹である
切開・剥離・縫合(歯茎を切り開いたり縫うこと)ができないと
歯科医師として明らかな技術不足ということになってしまいます。
特に私はインプラント治療に力を入れているので、
このスキルは必須になります。
「歯茎を切って、縫う」
と聞くと簡単そうに感じるかもしれませんが、
歯茎の切り方・開き方・縫い方で、治療予後には雲泥の差が生まれます。
例えば、紙で指先をスパッと切ってしまったときは
傷はあっという間にきれいに治りますが、
転んで膝を擦りむいてしまった場合には
なかなか治らないし傷跡が残ったりします。
つまり、きれいに素早く治癒に導けるかどうかの勝負は
歯茎を切る瞬間からスタートしているのです。
そんな簡単そうで実は奥が深い
「切開・剥離・縫合」を
1日かけてじっくり学んできました。
とにかく重要なのは、
ひとつひとつの操作を丁寧に行うことです。
雑でいいかげんな処置に良い結果はついてきません。
しかし、いつまでも時間をかけているわけにもいかないので、
丁寧に、なおかつスピーディに、を心掛けます。
上記のような歯茎の模型や
豚の顎の骨を使ってみっちり練習しています。
縫合には、この日習っただけでも10種類以上の方法があり、
目的に応じた縫合法を選択することの重要性を感じました。
このセミナーで学んだことは、
今後の訓練次第で、もっと上手く早くできるように
上達していくことが可能だということです。
毎日の積み重ねを大事にしながら、
来年も頑張っていきたいと思います。