健全な歯を残しつつ、元の形態を再現するために
多くの患者さんにご来院いただき感謝しております。
院長の近山です。
私たち歯科医師は、日々多種多様な治療をしていますが、
歯科の二大疾患として「むし歯」と「歯周病」が挙げられるように
歯を削って詰める治療は頻繁に行なっています。
毎日当たり前のように行なっているむし歯の治療だからこそ、
知識と技術に裏付けされた質の高さが必要だと思います。
そこで、日本大学歯学部保存学教室修復学講座の教授である
宮崎真至先生のセミナーを受講しました。
保存修復学とは、平たく言うとむし歯の治療の学問です。
そもそも、なぜむし歯ができてしまうのかということを
わかりやすく表したものが下図になります。
宿主:人それぞれの歯の強さ
細菌:むし歯の原因となる菌
食事:細菌がエサとする砂糖
時間:歯に汚れがついたままの時間
この4つが揃ったときにむし歯が発生してしまいます。
むし歯の発生を防ぐために、
・フッ素入り歯磨きを使って歯を強化する
・丁寧な歯磨きを心がけメンテナンスを受ける
・甘い飲食物を摂取しすぎないようにする
・だらだら食べをしない、食後すぐ歯を磨く
などの生活習慣がとても重要になります。
それでも残念ながらむし歯になってしまった場合には、
適切な治療を受ける必要があります。
しかし、あえて誤解を恐れずに言わせていただくと、
「むし歯を削って詰め物をするという行為は悪い部分を取り除いて代替品で置き換える」
ということに過ぎず、元通りになるわけではないのです。
つまり、一度失ったものを取り戻すことができない以上は、
歯の健全な部分を無駄に削ることなく、
なるべく元の状態に近づけるように修復を行なうことが
本当に本当に大切と言えます。
「むし歯を削って詰める治療」
と一口に言っても、
「ザッと削ってペッと詰める」
では、やはり不十分なのです。
「過不足なくむし歯を削り、元の形態を再現するように丁寧に詰める」
というコンセプトで行なうダイレクトボンディングという治療法は
自分の歯を長く大切にしていくことができます。
その治療に必要な知識と技術を2日間にわたり
みっちりと講義と実習で教えていただきました。
ここでも、ナチュラルデンタルオフィスグループの特色である
顕微鏡歯科治療というものが物凄く活きてきます。
毎日行なう治療だからこそ、しっかりしたものを提供できるように
これからも頑張っていきたいと思います。