法人内勉強会「歯内療法専門医によるハンズオンセミナー」を受講
過ごしやすい気温になりました。
歯科医師の池田です。
先日法人内にて、「Dパーフェクトファイルを用いた根管治療セミナー」を受講しました。

今回講師をしてくださった梅田貴志先生は立川で根管治療を専門に開業されており、
全国各地で講習をされている著名な先生です。
当院でも根管治療難治症例に関しては紹介をし治療をしていただいております。
個人的に以前からお会いしたいと思っていた先生に遂にお会いできて、感無量でした。
大変実りある講習の一部内容をご報告します。

根っこの治療とはそもそもどうして行う必要があるのか、ご存知ですか?
それは根尖性歯周組織炎の予防と治療のために行われます。
根っこの治療には2つのタイプがあります。
初回の根管治療をイニシャルトリートメント
2回目の根管治療をリトリートメント
と言います。
研究論文では
ラバー下で実施されたイニシャルトリートメント成功率は90%以上[1]、
リトリートメントの成功率は70%程度[2]とも言われます。
[1]Burns LE, et al. Outcomes of primary root canal therapy: An updated systematic review of longitudinal clinical studies published between 2003 and 2020. International Endodontic Journal. 2022.
[2]Sabeti M, et al. Outcome of Contemporary Nonsurgical Endodontic Retreatment: A Systematic Review of Randomized Controlled Trials and Cohort Studies. Journal of Endodontics. 2024;50(4):414–433.
しかし実際に保険治療で行われている根っこの治療はリトリートメントの方が多いです。
なぜ、イニシャルトリートメントの成功率は高いのにリトリートメントの方が割合が大きいのか。
それは適切な無菌的操作が行われてこなかったことに起因していると考えられています。
根管治療は段階的に治療を積み重ねます。
積み上げた不揃いな石の段が、
1つの石の揺らぎでバランスを崩すように、

根管治療において1つ1つのステップを適切に着実に行うことが大切になります。
その石段の1番下に相当するのが無菌的処置です。
・外科処置
・根管充填
・化学的洗浄
・機械的拡大
・無菌的処置
根尖性歯周組織炎の原因はむし歯菌なので、
まずはむし歯を取りきること、
そして治療中にむし歯菌を混入させない環境を整えることが、
適切な無菌的操作であり、
治療の第一歩になります。
当院ではマイクロスコープを使用して、
むし歯検知液を使用して、
むし歯の取り残しがないことを確認しています。
さらにラバーダムを使用し、
治療の間むし歯菌を入れないようにしています。
今回のセミナーでは、
さらに踏み込んで根管治療の第二ステップである根管の機械的拡大において使用する、
ニッケルチタンファイルを実際に模型で使用し、
その特性の理解と症例への向き不向きを確認しました。


昨今は、歯科医療や材料の飛躍的な進歩によりよりスムーズに治療を進めることが可能となりました。
目覚ましい歯科医療の発展で使用できる機材に幅が広がったことで、
使用する術者の選択判断力やスキルがより一層求められるようになったと感じています。
常に知識や技術のブラッシュアップをしながら患者さんのためのより良い医療を提供していきたいと思います。
講師をしてくださった梅田先生、セミナーにご協力いただいたペントロンジャパンの関係者の皆さんに改めて心から感謝申し上げます。
